Homemade Bread生活を始めてからいつかチャレンジしたいと思っていたSourdough Bread。あの酸味とムッチリとした食感が好きで以前はよく食べたけど、いつも買っていたベーカリーでは人気が無いのか作るのをやめてしまった。
私:「そろそろ作ってみる?」
旦那:「お願いしま〜す!」
とか簡単に言ったけど、Sourdoughってかなり難解なモノ。まずはこのSourdoughを育てなきゃいけないね。。
Sourdough(サワードゥ)とは微生物を培養して作るパン種の事で(正確に言えば生き物)、イーストと同じく拡張剤として使います。と〜っても味わい深いパンが焼けるのですが、強い酸味(イースト臭に似ている)があるので日本ではあまり受け入れられないらしい。
作り方(育て方)は”時間と餌やり(feeding)が必要”ってのは何となく知ってはいたけど、”生き物”を育てるんだから事前にしっかり勉強しなきゃねっ。ややこしいけど、このSourdough Starter(パンを発酵させるため元気の良い状態のSourdoughの事)を使って焼いたパンの事を”Sourdough Bread”と言います。
そう、コレがなきゃ始まらんです。
*ここから先は興味のある人じゃないと全くつまらない内容です。。
どんなレシピも基本的な作り方は同じだけど、粉、水の量、温度と時間がかなり違うので、自分のスタイル:パンを焼く頻度、餌やり(feeding)するタイミング、作るパンの重量に合った方法を見つけるのに苦労しました。
重量を計算してfeedingスケジュールなんかをノートに書き込んで…(こうしないと理解できなかった)。よく“Baking is a Science, Cooking is an Art. “(ベーキングは科学、クッキングは芸術)と言うけどまさにそのとうり。
え〜っと…初日は75g : Whole wheat flour + 75g : 水 = 150gだから2日目は225gに増えて、、、文章じゃなくて視覚的に参考になるようなのを探してみたら色々出てきたけど…..なんだよこの表は…意味わからん。とかブツクサ言ってたら旦那が心配そうに「難航してますね。」っと。計算苦手だから数字見ただけで汗が出てくる私。実際仕込みを始めるまでに2日かかりました。
・Day 1
500mlのWECKに粉と同量の水を入れてまぜまぜやってカウンタートップ(常温)に24時間放置しておくだけ。容器を含めた総重量も把握しておかないとワケが分からなくなる。。
いつも使っているオーガニックなWhole wheat bread flour(全粒粉)を使ったけど、Rye flourでも普通のBread flourでも、ハイグルテンなら何でもOK。んがっ、肝心なのはオーガニックな粉とミネラルウォーターを使うコト。農薬を使っていたりブリーチ(漂白・加工)された粉は、微生物が全滅あるいは数が減少しているためうまくSourdoughが育たない。また、塩素殺菌された水道水も同じ理由で発酵力がなく味も良くないそうです。
・Day 2(上写真)
さすがに初日はあまり変化が見られず、若干プクプクしたかな〜ぐらい。でもこの微妙な変化がすでに可愛らしく思えてきて、Sourdough=生き物ってのを実感。
Sourdoughの半量を捨て(もったいないけどこれは後述します)、残ったのに同じく75gずつ粉と水を加えてグルグルやって合計225gのSourdouthに。目印に輪ゴムを巻いて更に24時間放置。
・Day 3
この作業をしたのが毎日35度を超える酷暑な8月中旬。我が家の室内温度は約29~30度あるため推奨気温の20~25度を遥かに超えてる。。そのため通常18~24時間かけて育つのに、6~8時間でみるみるうちに膨れ上がってビックリ!
参考にしたウェブサイトによると、3日目は40~50%ぐらいしか育たないと書いてあったけど…。
3日目の朝。プンプンに膨れ上がったSourdoughにチョイと触れるとこんな感じに萎みます。うん、90%ぐらいは膨らんだね。
500mlのWECKじゃ小さいすぎるので、28.7 fl oz.(850ml)のJarにチェンジ。そして総重量180gになるよう60g Sourdough + 60g Flour + 60g Water に調整。若干トロみが出て、アルコール臭もしてきた。うん、いい感じで育ってるね。
パンやお菓子作りに使う粉類は大袋(写真上左上)を買っているので使いやすいようこんな感じに小分けにしてある(上写真右下)。
ってコトで3日目のFeedingも完了。
ご存知のとおりWECK Jarは様々なサイズ(形)があり、Homecanningも出来るのでとっても便利。20年以上前から使っているのもいくつかありますが、1つも割れることなく未だに現役。ジャムやピクルス、自家製マヨネーズ(コレも自家製)など5~6種類を日々使い分けています。WECKについてはまた今度紹介しますね。
・Day 4.5.6
同じ事の繰り返しで更に4日。
だんだんと色付いてアルコール臭もキツくなってきた。
ここまで読んでいただいた方ならそろそろ湧いてくる疑問 =「 毎回半分捨てちゃうの?」
はい。思い切って捨てちゃいます。じゃないとネズミ講のようにSourdoughが増え続けるから。もし捨てなかった場合….どうなるかわかりますよね??
ちなみにこの廃棄するSourdoughのことをDiscarded / Excess / Mature sourdough starterと言い、コレを使ったレシピもちゃんと存在するのでご安心を(今度紹介します)。
・Day 7
7日目にしてようやくSourdoughがパンを焼ける状態にまで熟成し”Sourdough Starter”となりました。
早速Sourdough Bredを焼く準備にかかるのですが、ここからがまた長い…。まずは更に活発化させるため今回は半分捨てず180gのSourdoughにいつもと同じく60g Flour + 60g Waterを加え、総重量は300gになり(なんでこの数字なのかはまた後日)このままカウンタートップで24時間放置。
おっと….このJarでもちっこいか….。次回から時間の調整が必要ね。。
すごい勢いで増えるのでこんなのやってみました。6時間のTime-lapse。
元気良すぎな私のSourdough Starter。
さて、、Sourdoughについてよく知らない人にとっては全く意味不明なこの作業。最初の1週間は毎日Feeding(餌やり)が必要ですが、その後は1週間に一度、2週間に1度、最終的には1か月に1度….っと間隔は伸びていき、これを繰り返すことで永遠にSourdoughを飼い続けることができます。長く維持すればするほど熟成度が増して味わい深いパンが焼けるようになります。私が参考にした親子3代続くベーカリーのSourdough Starterは、な〜んと60歳だそうです!
レシピについては粉&水の分量(対比)について大まかな決まりはあるものの、”絶対にこの分量じゃないとダメ”と言うモノは存在せず、”パンを焼く頻度”(1週間に1度とか2度とか)、”焼くパンの重量”、Feedingできるタイミングにより”私のSourdough Starterレシピ”が出来上がります。
次回は8日目。やっと焼けますよ〜。
つづく。
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